沖縄本島最北端「辺戸岬」へ!絶景と歴史、そして魂に触れる旅
「いろはとあさきの父」がお届けする沖縄一周旅行、8日目(2024年10月8日)。国頭港食堂で美味しい海鮮ランチを堪能した後、いよいよ沖縄本島の最北端、「辺戸岬(へどみさき)」を目指します!時刻は13:00。那覇から数時間、やんばるの深い森を抜けた先に広がるという、最果ての地の絶景。一体どんな感動が待っているのでしょうか。

地の果てで、沖縄の本質に触れる
辺戸岬は、単に地理的な最北端というだけではありません。そこは、二つの大洋がぶつかり合う荒々しい自然、沖縄の近現代史における闘争と希望の記憶、そして琉球創世神話が息づく聖地。この場所を訪れることは、沖縄という島の多層的なアイデンティティに触れる旅でもあるのです。

この記事で、辺戸岬のすべてを徹底解説!
この記事では、私が実際に訪れた「辺戸岬」の魅力を、その壮大な景観から、胸に迫る歴史、そして新しくできたお洒落なカフェまで、余すところなくお伝えします。「沖縄本島最北端に行ってみたい!」「やんばるの絶景スポットは?」「沖縄の歴史に興味がある」という方、必見です!

地の果ての壮大なる景観
辺戸岬は、やんばる国立公園の雄大な自然に抱かれた特別な場所です。穏やかな砂浜のイメージとは異なり、隆起サンゴによって形成された断崖絶壁が続く、荒々しくも荘厳な景観が広がっています。
東に太平洋、西に東シナ海という二つの大洋がぶつかり合う地点であり、風の強い日には激しい波が絶壁に打ち付け、しぶきが舞い上がるほどの迫力。海の透明度は非常に高く、断崖の上からでも海中のサンゴや魚の群れを垣間見ることができます。
晴れた日には、約22km先に鹿児島県の与論島や沖永良部島を望むことができ、圧倒的な「最果て感」を味わえます。また、眼下の海では悠々と泳ぐウミガメの姿が見られることもあり、冬にはクジラが目撃される可能性もあるそうです。

歴史と祈りが交差する場所
辺戸岬の中心に立つのが「祖国復帰闘争碑」です。1972年、沖縄が27年間のアメリカ統治から日本へ復帰したことを記念して建立されました。ここは、本土との一体性を訴える「かがり火集会」が繰り返し開かれた、復帰運動の象徴的な拠点でした。碑文には、復帰後も続く基地問題に対する沖縄の複雑な心情と平和への願いが刻まれており、単なる祝祭の碑ではない、歴史の重みを伝えています。
その傍らには、分断の歴史を乗り越えようとした人々の絆を象徴する「ヨロン島・国頭村友好記念碑」も佇んでいます。
また、辺戸岬は古くからの信仰の対象とされてきた聖地でもあり、岬の突端には小さな拝所(うがんじゅ)があります。琉球創世神アマミキヨが最初に降り立ったとされる聖地「安須森(あすむい)」(大石林山)が間近にそびえ、この地の神聖さを高めています。

最北端の現代的な憩いの場
2019年5月にオープンした「辺戸岬観光案内所 HEAD LINE」は、辺戸岬の新たなランドマーク。やんばる3村(国頭村、大宜味村、東村)の観光拠点として、地域の情報発信を行っています。
白眉は屋上の展望台で、遮るもののない360度のパノラマビューが広がります。2階の「ふしくぶカフェ」では、この絶景を眺めながら、ロコモコ丼やタコライス、沖縄そば、美味しいと評判のアップルバナナシェイクなどを楽しめます。
よりローカルな雰囲気を求めるなら、駐車場近くの「辺戸岬こうようパーラー」もおすすめ。長さ30cm、重さ800gという規格外の「元祖トマホークサンド」が名物です。

辺戸岬への旅 完全ガイド
- アクセス:那覇空港から車で約2時間半~3時間。名護市を過ぎてからの国道58号線は、美しい海岸線を走る絶景ドライブコースです。公共交通機関(バス)でのアクセスも可能ですが、複数回の乗り換えと綿密な計画が必要です。
- 服装・持ち物:辺戸岬は常に強い風に晒されていることが多いです。帽子が飛ばされないよう注意し、天候が変わりやすいため羽織れるものを一枚持っていくと安心です。足元は歩きやすいスニーカーなどが望ましいでしょう。
- 周辺スポット:辺戸岬から車でわずか5分の距離に、沖縄屈指のパワースポット「大石林山」があります。また、南へ少し戻ると巨大な「ヤンバルクイナ展望台」もあり、これらを組み合わせることで、やんばる北部の海・森・生命という三位一体の魅力を満喫できます。


まとめ:辺戸岬は、沖縄の海、森、そして生命を体感する場所
沖縄本島最北端の「辺戸岬」。そこは、荒々しくも美しい自然景観、復帰を巡る激動の近現代史、そして琉球創世から続く祈りの記憶が重なり合う、非常に多層的な場所でした。
那覇からの長い道のりの先に待っているのは、ただの絶景ではありません。それは、沖縄という島のアイデンティティそのものに触れる、深く、そして忘れがたい体験です。
新しくできた観光案内所やカフェで快適に過ごすこともできます。やんばるを訪れる際には、ぜひ時間をかけてこの最果ての地を目指し、その壮大な物語を感じてみてください。












